着工物件・進行状況
透き通る家
2009年07月22日
2009年06月12日
要塞、姿を現す。
外部では、いよいよ仕上げ工事が始まりました。
SE構法の2~3階部分は外張外断熱の外壁です。
写真は仕上げ材を塗っているところです。
左官職人による鏝仕上げとなります。
いわば手作り部分ですので、同じも模様はひとつもありません。
とても味のある仕上がりです。
この建物の1階は全面が駐車スペースです。 1階部分では・・・
鉄筋コンクリート造の1階は塗装仕上げです。
写真は吹き付け塗装の様子。
吹き付けタイルと呼ばれる仕上げです。
コンクリートの表面を下地処理した後、表面に凸凹の模様をつけます。
そのあと色を付けますが、仕上げ材にはウレタン系の材料を使いました。
通常のアクリル系の塗料よりも耐候性がよく、長持ち。
特に濃い目の色を使うときはぜひ使いたいものです。
柱と梁が仕上がりました。
この後天井部分を塗装します。
天井の仕上げにはにはアクリルリシン塗料を選択しました。
艶がある柱や梁と対照的に、落ち着いた艶消しの仕上がり感があります。
外壁の仕上げ塗りが終わりました。
これで仮設足場も外されて、建物の全貌が明らかに。
さらにバルコニーの笠木などを取り付けると、グッと引き締まって見えるでしょう。
それにしても圧巻ですね!
1階の柱間の寸法は11メートル!!
バルコニーは2メートルもはね出しているんですよ。
前回はバルコニーの防水をご紹介したんですが、今回はちょっと違うパターンを御紹介。
コンセプトとなっている『透き通る家』の原点でもあります。
アルミ製の巣の個でできた床は下の階へ光と風を通します。
今回は規模が大きな建物なので、建物の中心部分まで光が届くように考慮してあります。
そして、1階駐車スペースの床を仕上げます。
車が乗ってもいいように鉄筋の入ったコンクリートで造ります。
左官職人の仕上げなんですが、外部なのでお天気仕事。
この日は仕上がると同時くらいに夕立が来て大変でした。
コンクリートはすぐに固まるものではありません。
こればっかりはじっと待つしか仕方がないのです。
夏場は乾燥との闘い。
冬場は凍結との闘い。
今が一番施工しやすい時期ですね。
2009年05月21日
雨ニモマケズ。
今回は防水工事の詳細を御紹介します。
この物件は1階が鉄筋コンクリート造で
2階3階がSE構法というハイブリッドなタイプです。
従って各所で通常の重量木骨の家と違う工事方法を
採用していますが、中でもバルコニーの防水に着目してみました。
通常はFRP防水を採用していますが、
これは浴槽や船などと同じく、
ガラス繊維を樹脂で固めたものです。
木造に適していて硬くて丈夫ですが、
柔軟性がないのと下地の伸縮などについていけないのが弱点。
広い面積の場合、地震などの動きで割れてしまうことがあります。
おおよそ30平方メートルが限界といわれています。
今回はウレタン塗膜防水を採用しました。
面積が広いのと、1階がコンクリート下地なので、
後々の下地の伸縮に対応するために選びました。
固まった後も柔軟性があるので、
少々の変形では心配ありません。
まずは材料から。
いわゆる一斗缶(言い方が古いかな?)
に入ってやってきたのが防水の基材になる液状の材料。
ウレタン樹脂です。
セットで小さな缶が付いてきますが、
これは硬化剤。
ウレタン樹脂を固めるための液体です。
これは補強用のメッシュ材。
ガラス繊維を網状に編んだ物です。
ウレタン樹脂のみのタイプの防水もありますが、
さらに強度を求める場合に使用します。
この後の写真は3階のバルコニーを撮影したものです。
木材下地ですが、コンクリートが下地の場合も基本的には同じ施工要領となります。
それではご覧ください。
まずは下地の継ぎ手部分をテープ処理します。
段差を滑らかにするのと、
小さな隙間を塞ぐためです。
そのあと樹脂を密着させるための調整材を塗ります。
次に壁部分です。
一度ウレタン樹脂を接着剤代わりに塗った後、
補強メッシュを張り付けウレタン樹脂を塗り重ねてなじませます。
これは床部分。
壁と違い、補強用のメッシュを床に直接敷き、
ウレタン樹脂で押さえます。
メッシュの重なり寸法などは品質管理担当者が
厳しく管理しています。
乾いては塗り、乾いては塗り。
メッシュの網目をつぶすようにローラーでウレタン樹脂を
均等に塗り広げます。
するとこんな状態に。
これで防水機能としては充分な性能があります。
あとは耐久性を高めるために厚みをつける工事です。
左官屋さんが使うものと同じコテでウレタン樹脂を均します。
厚みをつけながら、滑らかに。
技術が要る作業です。
これで仕上がりました。
ピカピカに光ってますね。
防水層の厚みは3ミリ以上になるように施工されています。
こういうピカピカのとこって
もったいなくて歩けないんですよね。
2009年04月18日
まさに・・・透き通る。
基礎工事が終わると、いよいよ建て方作業となります。
写真はここでもおなじみになりました、
基礎と柱をつなぐ金物です。
SE構法のかなめですが、
場所によっては柱を2本抱き合わせて使います。
安全に気を配りながら構造材を組み立てていきます。
材料が大きなものばかりになるので、
当然クレーン作業が中心となります。
SE構法の真骨頂、構造計算で確認されている大空間です。部屋の幅と奥行きは長大なものが実現できます。
実際に現場に立つと気持ちが良いですね。
毎回思いますが、大空間に構造材のしっかりした重圧感、SE構法の骨組みの美しさを感じます。
まさに透き通る大空間が現れます。
鉄筋コンクリートでできた1階部分に、
SE構法2階建ての建物が組みあがりました。
『重量木骨の家』の名のとおり、
重圧な建物となりそうです。
2009年03月24日
これって何でしょう??
これって何でしょう??その1
コンクリートの型枠を組む上で重要な金物『セパレーター』です。
型枠の幅を正確に固定するための金物です。
型枠パネルの内側より差し込み、
外側に突き出したネジの部分に『フォームタイ』と呼ばれる金物を締付け、
さらに鋼管を添えて型枠を真っ直ぐになるよう固定します。
これって何でしょう??その2
『インサート』という名前の金物です。
いろんな形状がありますが、
コンクリートを打ち込む前に天井部分や壁部分の型枠に取り付けます。
用途は色々あるんですが、
基本的にはボルトを固定するため。
天井を吊ったり、下地を締めつけたりする場合に使います。
使う用途によっては寸法はシビアになるので、
正確な位置出しが必要となります。
これって何でしょう??その3
沢山並ぶ柱ですが、名前はパイプサポートと言います。
型枠の下からコンクリートの重みを支える金物です。
床や梁の型枠を支持を受け持ちます。
ネジ式の調整部分があるので、高さを細かく調整できます。
コンクリート打設の時は重さで型枠が変形するので、
調整をしながら作業を進めます。
これって何でしょう??その4
特に型枠固定用の金物のチェックを終えた後、
いよいよコンクリート打設です。
型枠を外したときにコンクリートの表面ががきれいであるよう祈りながら、
細心の注意をはらってコンクリートを流しこみます。
これって何でしょう??その5
コンクリート打設中の作業です。
細部までコンクリートが行き渡るよう、木のトンカチで型枠を叩きます。
型枠の中にはたくさんの鉄筋が入っています。
コンクリートには砂利が入っているので振動で手助けしてやらないとうまく流れてくれません。
なぜ木のトンカチかって?
型枠や金物をを傷めないためと、
振動を広範囲に伝えるためです。
金属のトンカチだと何度か叩くと傷めてしまいますし、
重い分たたく面積が小さくなりますので効率がよくありません。
このほか振動を与えるバイブレータという機械を使用して、
隅々までコンクリートを流し込みます。
2009年02月22日
持ちつ持たれつ。
『なんだこれ?!』
スターウォーズのジオラマか??
んなこたあありませんが、
現場はこんな状況です。
まずは、こうなるまでをご紹介しましょう。
基礎のコンクリートを打設したあとは、
掘ったところを一旦埋め戻して安全な作業エリアを確保します。
基礎の鉄筋は柱へとつなげるために余分に伸ばしてあります。
これは建築用語で『余長』と言います。
この長さ、つまり継ぎ手を作る部分は建築基準法で決められています。
構造計算上、なるべく力がかからないあたりを継ぎ手とし、
さらに隣り合わせの鉄筋は同じ位置で継がないようにしなければいけません。
さらに柱・梁など部分によってその位置も違います。
基礎と同様に溶かしてつなげる『圧接』の作業をしているところですね。
1階は駐車場なので壁がほとんどありません。
そんな中でも一部構造的に力がかかる壁もありますが、
写真はその壁の鉄筋が終わり、
型枠の組み立てに入ったところです。
鉄筋コンクリートの建物は、
鉄筋屋さんと型枠屋さんが常に協力して作業をします。
鉄筋が組んでないと型枠が組めなかったり、
型枠がないと鉄筋を支えるものがなかったり。
文字通り持ちつ持たれつですね。
こちらは大きな独立柱。
出来上がった鉄筋を型枠で囲っていきます。
型枠はあらかじめ工場で加工されて現場に搬入されてきます。
型枠屋さんは私たちが書いた施工図を元に型枠専用の図面を書き起こし、
その図面のとおりに型枠を作ります。
型枠の寸法はとても複雑で、
躯体の大きさに型枠や合板の厚みを足したり引いたりした寸法になります。
組み立てる時には左右や上下、
そして重ねる向きを間違えないように慎重に進めます。
大きなプラモデルみたいですが、
当然組み立て説明書がなければ完成にはこぎつけないでしょう。
このあと梁、床の型枠の組み立てへ移ります。
柱の型枠が出来上がっています。
てっぺんに見える欠き込みが梁の部分。
そしててっぺんには床の型枠が乗ります。
このあとコンクリート打設時のコンクリートの重みと圧力に耐えるために、
鋼管や金物で補強します。
大きな壁の鉄筋は型枠を片面だけ組み立てた後に施工します。
型枠の幅を一定にしてコンクリートの圧力を受け止めるセパレーターという金物は、
鉄筋を支える役割もあります。
最後に床の型枠を施工すると、
最初の写真の状態になるわけです。
2009年02月08日
ドクタースランプ。
基礎工事は鉄筋の組み立てに移りました。
一階部分が鉄筋コンクリート製のこの建物には、
通常の住宅の基礎よりも太い鉄筋を使っています。
通常は鉄筋を重ねて継ぎ手を作るのですが、
太い鉄筋の場合は鉄筋を溶かしてつなげる「圧接」という方法で施工します。
写真はその圧接作業中。
両側から押しつけながらバーナーであぶって溶かした鉄筋をつなげます。
右下にコブが見えますね。
これが圧接後の状態です。
そして型枠も通常とは違う工法を採用。
「ラス型枠」と呼ばれるものです。
元々は左官工事の時にモルタルがはがれて落ちないようにするために使う「ラス」という金網のような部材。
これを型枠として使うわけです。
メリットとしては、価格が比較的安いこと、施工が簡単で工期が短いこと、そして型枠取り外しの必要がないことがあります。
少し専門的な話になりますが、コンクリート打設時の水分が網状の型枠から早く抜けるので、
コンクリートの締まりが早く、分離した水による空隙ができにくいほか、
施工スペースも狭くて良いというメリットもあります。
さらには軽量で薄い部材なので、運搬費が大幅にカットできます。
レッカー車もほとんど使用せずに荷おろしができますし、
廃棄物のないのでとってもエコロジーでもあります。
逆にデメリットとしては、網状だけに寸法精度が合板や鋼製の型枠ほどよくありません。
そのため使用するのは基礎など地中に埋まる部分が一般的です。
子供のころ、砂のプリンを作って遊んだ覚えがある人は多いでしょう。
これは生コンクリートでプリン状の塊をを作っているところ。
でもれっきとした品質検査なんです。
生コンクリートには規格があります。
建築の場合はこの規格を次のように表示します。
FC=30-18-25
「FC」はコンクリートの設計基準という意味。
「30」は設計強度の数値で、1平方ミリメートル当たりの圧縮強度を表します。
「18」は「スランプ」と言い、コンクリートの流動性を表す数値。
ちょうど写真の状態ですが、高さ30センチの円錐状の「プリン」の状態からどのくらいダラッとつぶれるかを測ったものです。これは施工のしやすさの基準にもなります。
そして最後の「25」は最大骨材の大きさです。
コンクリートの中に含まれる砂利の中で一番大きな物の大きさの寸法を表します。
建築の場合は通常25ミリを使用。
土木では40ミリなんてのを使ったりします。
そのほかこの後ろに「N」とか「H」という記号がついたりしますが、
「N」はセメントが普通ポルトランドセメントの場合、「H」は早強(早く固まる)ポルトランドセメントを使った場合となります。
これが「スランプ」を測定しているところ。
30センチが0として何センチ下がったかを数値にします。
そしてこちらは強度試験用のテストピース(強度試験船用の規格のコンクリートの塊)を作ったところ。
このテストピースはこのあと試験場に持ち込み、水の中に沈めておいて4週間後に最終的な圧縮試験を行います。
コンクリートの表示強度はこの4週間後の圧縮試験の数値を表したものです。
そしてポンプ車によりコンクリートを圧送して打設します。
水のように流れていますが、実はかなりの圧力でコンクリートを送っているんですよ。
この圧力はポンプ車によっては最大10メガパスカル(10,000キロパスカル)以上。
乗用車のタイヤの空気圧は通常250キロパスカル前後ですから、その圧力の高さがわかりますね。
2009年01月17日
コンクリートのラップ?
恵那市大井町地内にて新しい工事が始まりました。
工事の様子をご紹介してまいりますので、お楽しみに!
さて早速ですが、基礎工事が始まりました。
今回の建物は、1階がRC造(鉄筋コンクリート造)、
2階と3階が木造となる建築物です。
鉄筋コンクリートの基礎となると、
当然大がかりな工事となります。
掘る穴もごらんのように大きなもの。
そして基礎にかかる構造的な負担も
通常の木造の基礎よりもかなり大きなものとなります。
そうなると、
それを受けとめる地盤もしっかりしたものでなくてはいけません。
まず、こういう大きな基礎の建築物の場合は地盤調査の方法が違います。
通常はいつもご紹介しているように、スウェーデン式サウンディング調査です。
そして今回は『ボーリング調査』(ボウリングではありませんぜ、旦那)で地盤の強度を調べました。
これは実際に地盤に小さな穴をあけ、
その穴から採取した土や石の質を調べる方法です。
そして出た結果、
基礎の底から1メートルほどに丈夫な層があることがわかりました。
写真はその丈夫な地盤まで掘り下げたところ。
さて問題はこの1メートル分をどうするか。
いろいろな補強方法がありますが、
工期、コストを考慮した結果採用したのは、
『ラップルコンクリート』。
比較的軟弱な層が途中にある場合、
土の入れ替えをするんですが、
それでは強度が足らない場合、コンクリートで埋めてしまうことで、
効率よく基礎にかかる力を地盤へと伝えてあげる方法。
ラップルコンクリートによる置換と言います。
大きな力がかかる柱の下部分以外は一般的な基礎とおなじ地業を行います。
掘削をした後は、砕石を入れて均し転圧をかけます。
そして鉄筋を組んだり型枠を設置するために必要な捨てコンクリートを打設。
写真はその捨てコンクリート用の型枠です。
捨てコンクリートとは、読んで字の如し、
強度的には必要のない捨ててもいいようなコンクリート。
基礎の形を記したり、型枠を固定するのに便利です。
あらかじめ設置してある高さや位置の基準から、
図面に基づき正確な位置や高さでコンクリートを打設します。
あとで墨をしるしをするので、
ある程度表面を滑らかに均しておきます。
使うのはプラスチックのコテ。
昔は木のコテでした。
大きな四角部分は、ラップルコンクリートを基礎の下まで打設してある部分。
約1メートルほどの厚みがあります。
全面地盤改良と比べ、
土の仮置き場もいらず、
局部的な補強ができるのが最大のメリット。
このあとは、鉄筋工事と型枠工事へと移っていきます。

